「食育インストラクターの試験はどんな内容や問題が出題されるの?」
「試験日程や試験会場ってどうなってるの?」
「食育インストラクターの試験対策はどうしたらいいのかな?」
食育インストラクターはプライマリー・4級・3級・2級・1級と5つの階級に分かれている資格なので、それぞれの試験内容や取り方に違いがあります。
それぞれ正しい取得方法を理解していなければ、効率的に試験対策を進めることは難しいですよね。
そこで今回は、食育インストラクターのそれぞれの級に分けて、試験内容や取り方を分かりやすく解説していきます!
受験資格や試験費用など、食育インストラクターの試験については全て網羅しているので、資格取得を考えている方はぜひ最後までご覧ください。
食育インストラクターとはどんな資格?
食育インストラクターとは、「NPO法人食育インストラクター協会」が認定した、食育の指導者であることを証明した資格です。
協会の理事長は、テレビや雑誌などのメディアで有名な服部幸應先生。
服部幸應先生は食育の第一人者であり、食育インストラクターはそんな先生が培った食育の知識やノウハウが反映されてできた資格です。
また、食育インストラクターはプライマリー(初級)・4級・3級・2級・1級の5階級で認定されているのが特徴で、食育に関する資格の中で最も基礎から応用的知識・実践方法まで段階的に学べるようになっています。
食育インストラクターの資格について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
食育インストラクターとはどんな資格なのでしょうか?そこで今回は、食育インストラクターを取得することでできることやメリットを分かりやすく解説していきます!他の食育資格と難易度や特徴なども比較しているので、ぜひご覧ください!
【食育インストラクターの試験内容・問題】種類と取り方・受験資格の違い
食育インストラクターの資格については分かりましたが、では実際にどのような試験に合格すれば資格を取得できるのでしょうか?
ここではそれぞれの級別に、試験内容や問題、受験資格などについて解説していきます!
プライマリー
プライマリーは食育インストラクターの中で最も初級の資格。
したがって、受験資格はないのでどなたでも挑戦することができます。
プライマリーの取得要件は、認定団体であるNPO法人食育インストラクター協会の指定する、がくぶんの「食育インストラクター養成講座」を受講すること。
こちらの通信講座では食育の基礎知識である、「食育の3つの柱(選食力・共食力・地球の食を考える)」を中心に学習していきます。
安心・安全で身体に良い食材の選び方、食事マナー、食文化の伝承、環境問題、食料問題などの知識が体系的に身に付きます。
またこちらの通信講座の特徴として、上記の知識を理解しているかをチェックするために、全部で6回分の指導課題の提出が必須。
6回目の課題は総まとめの内容となっており、同時に最終試験でもあります。
こちらに合格し、資格申請をすればプライマリーを取得することができます。
食育インストラクター養成講座は、受講費用に39,900円かかりますが、食育インストラクターを目指すファーストステップとしておすすめです。
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がくぶんの食育インストラクター養成講座を受講した口コミや評判などはこちらの記事でまとめているので、詳しく知りたい方はぜひご覧ください。
がくぶんの食育インストラクター養成講座は本当に効果があるのでしょうか?そこで今回はがくぶんの食育インストラクター養成講座を受講した方の口コミや評判を調査してきました!良い口コミだけではなく悪い評判もお伝えするので、ぜひご覧ください!
4級
4級以降はいくつかの資格取得方法からひとつを選択し、その取得要件を満たした後に食育筆記試験を受験する必要があります。
4級の取得方法は大きく分けて2つ。
①推進校(食育インストラクター協会公認の専門学校や料理教室)に通学して、調理実習・食育授業でそれぞれ6単位取得する
②研修会に参加し、試験で規定の点数を獲得する
- 4級資格認定研修会で6単位取得する
- 調理実技筆記試験で80点以上獲得する
②のように取得要件が2つ以上ある場合、その要件はすべて満たす必要があるので注意してくださいね。
上記の要件にクリアすると食育筆記試験を受験することができます。
4級の食育筆記試験の合格ラインは60点です。
しかし一点注意が必要で、2020年時点で②の4級資格認定研修会は実施されていません。
すなわち、実質4級の取得方法は①の推進校への通学のみとなっています。
②の4級資格認定研修会は実施されてはいないものの、公式ホームページに記載されているため今後もしかしたら復活するかもしれません。
しかし、現時点での復活は曖昧な状況であるため、②の方法で取得を検討されている方は協会に直接問い合わせしてみることをおすすめします。
また、4級ではなくプライマリー取得を検討してみるのも一つの方法です。
なぜなら、プライマリーと4級は同程度の資格で、どちらかを取得していれば3級を受験することができるからです。
つまり、②の推進校に通わず4級資格認定研修会で4級取得を目指すのであれば、勉強から最終試験を全て自宅で完結できるプライマリーを選択し、3級にステップアップするのも一つの方法だといえるでしょう。
3級
3級の取得方法は大きく分けて4つ。
プライマリー・4級・食育に関する国家資格(管理栄養士・栄養士・調理師・保育士・歯科衛生士など)いずれかを取得していることが前提となっています。
プライマリー取得者の場合、
①推進校に通学して、調理実習で20単位取得する
②推進校に通学せず、調理実技筆記試験で80点以上獲得する
以上2つの選択肢があります。
ちなみに、上記2つの方法だと食育筆記試験の受験は必要ありません。
要件を満たした時点で資格申請をすれば、3級を取得することができます。
そして4級取得者の場合、以下の要件を満たす必要があります。
③推進校に通学し、研修会で単位を取得する
- 推進校に通学して、調理実習で20単位取得する
- 食育授業または3級資格認定研修会で6単位取得する
こちらの要件を満たした後、食育筆記試験を受験する必要があります。
プライマリー取得者の①②の方法と4級取得者の③の方法を比較してみると、プライマリーと4級は3級を受験する上で同レベルの資格にも関わらず、プライマリーのほうが取得要件がシンプルになることがわかりますね。
また、食育に関する国家資格を取得している方の場合、
④3級資格認定建研修会で6単位取得する
以上が取得要件になります
③の方法と同様にこちらも食育筆記試験の受験が必要になってきます。
ちなみに3級の食育筆記試験の合格ラインは60点以上で、合格して資格申請をすれば3級を取得することができます。
2級
2級の取得方法は大きく分けて3つ。
3級単独、またはプライマリーと食育に関する国家資格のダブルライセンスを取得していることが前提となっています。
まず、3級取得者の場合は以下の通りです。
①推進校の通学があるケース
- 推進校に通学して、調理実習で40単位取得する
- 2級資格認定研修会で12単位取得する
②推進校の通学がないケース
- 推進校に通学せず、調理実技筆記試験で80点以上獲得する
- 2級資格認定研修会で12単位取得する
プライマリーと食育に関する国家試験のダブルライセンスの場合、
③2級資格認定研修会で12単位を取得する
以上の取得要件を満たす必要があります。
そして、取得要件をクリアした後、食育筆記試験で70点以上獲得できれば合格です。
その後、資格申請を忘れないようにしてくださいね。
2級の取得方法を決めるポイントとしては、2級資格認定研修会への参加はどの方法を選択しても必須なので、持っている資格と推進校に通えるか否かで決めたら良いでしょう。
1級
1級の取得方法は、2級取得者もしくは栄養教諭(小・中学校で食育の授業ができる教員免許)取得者かで2通りの方法があります。
どちらも基本的には同じ取得要件ですが、2級取得者のほうがやや取得要件が多いです。
まず共通要件は以下の通りです。
- 1級資格認定研修会で12単位取得する
- 食育レシピの提案
食育レシピとはエコ・地産地消・減塩食・糖尿病食といった特定のテーマに基づいたレシピのことです。
このように、1級では食育の実践力まで問われているのですね。
さらに2級取得者は以上の取得要件に加えて、
- 1年以上の食育実務経験
- 食育活動報告
が求められます。
つまり、1級は食育現場で働いていることが前提の資格ということです。
1級を取得するのであれば栄養教諭取得者は有利ですね!
以上の取得要件を満たし、食育筆記試験で80点以上獲得、そして資格申請をすれば1級を取得することができます。
食育インストラクター試験の難易度や合格率
食育インストラクターの試験の難易度は、プライマリーと4級は易しく、3級以上は普通レベルです。
プライマリーはテキストを見ながら試験(最終指導課題)を受けられるため、きちんと勉強していればほとんどの人が合格できるでしょう。
加えて、4級もプライマリーで学ぶことを推進校で食育筆記試験として受験するため、難易度にそこまで差はありません。
そして、3級以上になると前述の通り、食育筆記試の合格ラインは3級で60点、2級で70点、1級で80点となっています。
1級の得点率はやや高めではありますが、実際に食育筆記試験を受験された方のレビューを見ると、試験自体は普通に勉強すれば合格できるレベルだそうです。
しかし3級以上になってくると、取得方法によっては推進校や資格認定研修会での必要単位数が増えるため、資格取得へのハードルは高くなるとのこと。
下記の試験日程のところでも説明しますが、資格認定研修会の開催数は年に1・2回と少ないですしね。
したがって、資格取得の機会も少なくなってきます。
3級以上になると食育筆記試験の難易度は普通ですが、資格取得の難易度はやや高くなると思っておいてください。
また合格率に関しましては、残念ながら公開されていませんでした。
ただ上記で説明したように、プライマリー~1級どの階級においてもきちんと学ぶ姿勢さえあればきちんと合格できるレベルであるため、合格率はそこまで低くないのではないかと想定できます。
食育インストラクターの試験合格に必要な勉強期間の目安
食育インストラクターの合格に必要な勉強期間の目安は、プライマリーしか公式の情報がありませんでした。
プライマリーの目安期間は3~6ヶ月ほど。
どれだけ学習時間を割いて指導課題の提出を行っていくかがポイントです。
プライマリーのメインテキストは全部で5冊。
1冊修了につき指導課題を提出していきますが、テキストは比較的薄めなのでサクサク勉強を進められます。
6ヶ月を目安期間に設定すると1ヶ月あたり1冊勉強すれば良いため、十分ゆとりをもって学習できそうですね!
また、4級以降は正式な情報がありませんが、
- 調理実習は1単位90分
- 資格認定研修会や食育授業は1単位45分
であるため、おおよその勉強時間がわかります。
例えば、4級だと調理実習6単位、食育授業6単位が必要であるため、
- 調理実習の単位取得に必要な時間:90分×6単位=540分(9時間)
- 食育授業の単位取得に必要な時間:45分×6単位=270分(4.5時間)
合計13.5時間必要だということがわかりますね。
さらにいえば、食育筆記試験の勉強時間も必要であるため、実際はもう少し長めの勉強時間を設ける必要があるでしょう。
しかし、このように目安勉強時間を計算し具体的にイメージすることはできますが、個人的にはあまり意味がないと思っています。
なぜなら、単位を取得するための調理実習や食育授業のペースは推進校によって異なりますし、資格認定研修会にいたっては1~2日でまとめて単位を取得していくからです。
したがって、4級以降の取得のポイントは
- 推進校で取得したい場合:どのくらい通学期間が必要かを推進校ごとに確認する
- 資格認定研修会で取得したい場合:1~2日というピンポイントで空けられる日を早めに確認しておく
以上のことを意識するようにしてみてくださいね。
食育インストラクターの試験概要
試験日程
プライマリーは5回分の指導課題の提出後に、随時在宅で受験するため特定の試験日は定められていません。
一方、4級以降は試験日がありますが、食育筆記試験が推進校または資格認定研修会どちらで受験するかによって変わってきます。
まず、推進校で食育筆記試験を受験する場合は、各校によって試験日が異なるため直接推進校に問い合わせてみてください。
そして資格認定研修会で受験する場合は、おおよそ年に1〜2日試験日が設けられます。
ちなみに2019年度は以下の通りの日程で講義と試験が行われました。
- 1・2級資格認定研修会:9月28日〜29日(東京会場のみ)
- 3級資格認定研修会:9月28日(東京会場)、10月5日(関西会場)
過去の日程を見てみると、だいたい9月・10月に資格認定研修会を設けていたので、7・8月には協会のホームページをチェックしたり、直接問い合わせたりして確認したほうが良いでしょう。
また、資格認定研修会には定員があるため早めに申し込むようにしてくださいね。
なお、2020年度は新型コロナウイルスの影響でオンライン配信になることが決定しています。
オンライン配信は10月いっぱい行っており、それに伴って試験も在宅で行うようになるため(在宅でもテキストの閲覧は厳禁)、例年とは異なった受講・受験になりそうです。
このような状況になることは稀かもしれませんが、毎年日程など変わるかもしれないので、必ずホームページなどで確認するようにしてくださいね。
試験会場
資格認定研修会で受験する場合、会場は東京と関西の以下2カ所です。
- 服部栄養専門学校(東京)
- 兵庫栄養調理製菓専門学校(関西)
受験料
食育インストラクターの食育筆記試験の受験料は以下の通りです。
- プライマリー:39,900円 ※通信講座の受講料に試験費用が含まれているため
- 4級:2,200円
- 3級以上:5,500円
一見シンプルに見えますが、これらはあくまで食育筆記試験の受験料のみ。
実際には、食育筆記試験を受験するために様々な要件を満たさなければならないため、別途費用がかかります。
しかも、取得方法によって費用はバラバラで、かつ協会会員か非会員かによっても変わってきます。
加えて、食育インストラクターは試験に合格したからといって資格を取得したことにはならず、別途「資格申請」をしなければいけません。
資格申請にはさらに費用がかかってきます。
以上を踏まえて各級にかかる費用についてまとめました。
協会会員の費用は「かっこ()」で示しています。
取得方法によって必要な費用は変わりますので、組み合わせて計算してみてくださいね。
例えば、3級取得者が推進校に通わず資格認定研修会で2級を目指すための費用は、
2級資格認定研修会の受講料25,000円(13,000円)+調理技術筆記試験5,500円+食育筆記試験5,500円+資格申請料14,300円(8,800円)=合計50,300円(32,800円)となります。
プライマリー
- 通信講座受講料 39,900円※試験料含む
- 資格申請料 6,600円
4級
- 推進校の授業料 ※推進校の規定によるため要確認
- 4級資格認定研修会の受講料 ※2013年度から実施されていないため非公開
- 調理実技筆記試験 5,500円
- 食育筆記試験 2,200円
- 資格申請料 6,600円
3級
- 推進校の授業料 ※推進校の規定による
- 3級資格認定研修会の受講料 10,000円
- 調理実技筆記試験 5,500円
- 食育筆記試験 5,500円
- 資格申請料 6,600円
2級
- 推進校の授業料 ※推進校の規定による
- 2級資格認定研修会の受講料 25,000円(13,000円)
- 調理実技筆記試験 5,500円
- 食育筆記試験 5,500円
- 資格申請料 14,300(8,800円)
1級
- 1級資格認定研修会の受講料 25,000円(13,000円)
- 食育筆記試験・食育活動報告・食育レシピの提案 11,000円 ※栄養教諭取得者は食育活動報告が不要ですが費用は同額
- 資格申請料 27,500円(16,500円)
このように、食育インストラクターは取得要件ごとに費用が定められているため非常に複雑です。
個人的には協会会員・非会員の区別や、合格しているのに別途資格申請料が必要といったことで必要な費用が分かりにくいため、もう少しシンプルで分かりやすい仕組みにしてほしいと思います。
食育インストラクター試験は独学で合格できる?
結論からいうと、食育インストラクターは自分で教材を選び、独学で受験に挑む「完全独学」スタイルでの取得は不可能です。
なぜなら、通信講座・推進校・資格認定研修会といったことが取得要件に関わってくるからです。
どの階級にチャレンジするにせよ、必ずいずれかを利用しなければいけません。
とは言うものの、通信講座に関しては教材やカリキュラムが決められているだけで、勉強するのは基本1人。
ほぼ独学だといえるでしょう。
ちなみに、通信講座で取得できる食育インストラクターの階級はプライマリーのみです。
こちらの講座では、独学に加えて試験も自宅で受験できることがメリット。
仕事や家事・育児といったプライベートで忙しい方にも挑戦しやすくなっています。
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食育インストラクター試験対策にオススメの教本やテキスト
前述の通り、独学で取得できる食育インストラクターの資格はプライマリーです。
プライマリーを取得するためにはがくぶんの「食育インストラクター養成講座」を受講する必要があります。
こちらの通信講座の特徴は、食育の第一人者である服部幸應先生が監修・指導されているため、先生が長年培った食育の知識と実践のノウハウが詰まっているということ。
テキストはフルカラーかつ内容が充実していて分かりやすいですし、視覚的に理解できるDVDは見ているだけでも楽しく勉強できます。
また、テキスト1冊修了するごとに指導課題を提出していきますが、その課題に対して食育の専任講師から丁寧な添削と適切なアドバイスをもらえます。
加えて、分からない時は質問サポートも活用できますし、資格習得後には就労サポートまで受けられます。
プライマリーは完全独学では取得できませんが、むしろ教材選定からサポートまで受けられる通信講座は個人で勉強する上で効率的だといえるでしょう。
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