「食育インストラクターの資格は仕事に活かせるの?」
「食育インストラクターにはどんな就職先がある?」
「ぶっちゃけ食育インストラクターの給料ってどれくらい?」
食育インストラクターは食育指導のプロの資格ですが、実際に仕事や就職で活かせる資格か気になっている人は少なくありません。
仕事で使うためにそれなりの費用と時間をかけて資格を手にしたのに、いざ就職先がありませんでしたとなっては元も子もないですよね。
そこで今回は、食育インストラクターの資格は仕事で活かすことができるのか分かりやすく解説していきます!
具体的な仕事内容や実際の給料などもお伝えするので、食育インストラクターの資格を取ろうか悩んでいる方がぜひ最後までご覧ください!
そもそもの食育インストラクターの資格について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
>>「【食育インストラクターとはどんな資格?】できることやメリットを解説!」
食育インストラクターとはどんな資格なのでしょうか?そこで今回は、食育インストラクターを取得することでできることやメリットを分かりやすく解説していきます!他の食育資格と難易度や特徴なども比較しているので、ぜひご覧ください!
食育インストラクターの資格は仕事に活かせる?
結論から言いますと、食育インストラクターの資格は仕事に十分活かすことができます。
「民間資格だし、管理栄養士のような必置義務もないから、就職・転職にすごく有利という資格ではなさそう。」このように考える方も多いでしょう。
確かに、食育インストラクターの資格を持っているからと言って、就職・転職が飛躍的に上手くいくという訳でありません。
しかし、平成17年に食育基本法が施行されて、食育は「社会全体で取り組むべきこと」として国を挙げて推進されるようになりました。
それに伴い、食育について詳しく指導できる人材がよりいっそう必要となったのです。
食は生きていく上で必要不可欠なもの。
そのため、食にまつわる職場は多岐にわたります。
飲食業界・保育園や学校などの教育現場・医療や福祉現場・料理教室など様々な職場で食育の知識は必要です。
食育インストラクターを取得できれば、そのような職場で食育の知識やスキルを持っていることをアピールすることができるでしょう。
さらに、すでに管理栄養士や調理師などを取得されている方であれば、食育インストラクターとダブルライセンスを目指すこともおすすめです。
ダブルライセンスを取得することによって、「食育に関して熟知していますよ」というアピールになることはもちろん、国家資格とはまた違った学びや発見があるため、より奥行のある食育が可能となるでしょう。
【食育インストラクターの就職先】仕事内容を紹介
では具体的に、食育インストラクターの資格はどんな就職先で活かせるのでしょうか?
主な業界としては、「飲食」「教育」「介護福祉」「料理教室」などが挙げられます。
ここではそれぞれの業界でどんな仕事内容で働くことができるのかお伝えしていきますね!
レストランや食品メーカーなどの飲食業界
食育インストラクターが活躍することができる職場の一つ目は飲食業界です。
例えば、レストランなどの外食産業では安心・安全な食材の選定、新メニューの提案などで食育の知識が役に立ちます。
お客様に満足してもらえる食事を提供するためには、食材の選定はとても大切。
安心・安全はもちろんのこと、旬や栄養を加味して食材を選ぶスキルが求められます。
また、現代は肥満・生活習慣病といった食の問題がある一方で、健康・美容への関心が高い方もいます。
栄養バランスの良いメニューやヘルシーメニュー、ダイエットメニューなど幅広い顧客のニーズに応えていく必要があります。
食育インストラクターは正しく食材を選ぶ「選食力」や健康や栄養の知識があるため、このような仕事に対応することができます。
その他にも、食品メーカーでは社会貢献として商品のPRも兼ねた食育イベントを行っています。
食育インストラクターは講座の企画を行ったり、講師として消費者に説明したりできるため貴重な人材となるでしょう。
このように飲食業界では食材の選定からメニューの開発、食育講座の企画・指導まで幅広く活躍することができます。
保育園や学校などの教育業界
二つ目に保育園や学校などの教育業界が挙げられます。
食育と聞くと一番イメージしやすい職場なのではないでしょうか。
食育は習慣と密接に結びついているため、幼い時からの教育が大切だと考えられています。
そのため、教育業界では食育活動が活発に行われているようです。
保育園や小・中学校では給食を通して栄養バランスの良い食事を再現したり、食事の楽しさや食事マナー、行事食について教えたりしています。
食育インストラクターの資格があれば、給食調理員として献立の提案や、食育講座の企画者として上記の業務に携わることができるでしょう。
また、管理栄養士・栄養士・栄養教諭・保育士・幼稚園教諭といった職種の方が、食育インストラクターとダブルライセンスを取得することによって、食育講座の講師としてより信頼感を高めることができます。
近年では子どもたちだけでなく、保護者向けの講演もあるので、教育業界での需要はますます高まっていくことでしょう。
介護福祉業界
三つ目は介護福祉業界です。
「お年寄りに食育?」と思われるかもしれませんが、食育は教育に限った話ではありません。
抽象的だと思われるかもしれませんが、食育は食に関わる全ての学び・楽しみと言えます。
介護福祉業界では、利用者さんに喜んでもらうための給食作りやイベントなどが企画されています。
つまり、これも食育になるんですね。
利用者さん一人ひとりの咀嚼・嚥下機能・身体状況に合わせた給食の提供をすることで、食べる大切さ・喜びを感じてもらうことができます。
さらに、介護福祉施設によっては年に1回ほどお祭りといったイベントが企画されています。
利用者さん・ご家族・施設の職員、全員が集まって温かな食事をとる。
それは楽しみや喜びの時間・癒しの空間の提供になるんですね。
このように、食育インストラクターは利用者さん一人ひとりに合わせた給食の提供を行ったり、利用者さんの気持ちに寄り添ったイベントの企画に携わったりすることができます。
料理教室を経営
四つ目に料理教室の講師として働く方もいます。
食育インストラクターの資格があれば、料理に加えて食育の知識を教えてもらえるという、ワンランク上の料理教室として集客することができます。
資格があるほうが信頼感も高まりますよね。
料理教室は多くの受講生を集めることができれば当然収入は増えていきます。
さらに自分のサイトやブログでの発信、口コミやSNSで拡散されると、メディアに注目されてテレビ出演や雑誌の掲載、ネットでのコラム執筆などの仕事を依頼されるかもしれません。
料理教室には無限の可能性があるということですね。
食育インストラクターと他の資格を合わせて仕事に活かすこともできる
食育インストラクターの資格は他の専門資格や国家資格などと組み合わせることで、より希少価値の高い人材として働くこともできます。
食育インストラクターの資格とともに、「栄養士・管理栄養士」「調理師」「保育士」「歯科衛生士」などの資格を取得したダブルライセンスがおすすめです。
ここでは上記の資格と組み合わせた働き方や仕事内容について、具体的にお伝えしていきますね!
食育インストラクター×栄養士・管理栄養士
食育インストラクターと栄養士・管理栄養士のダブルライセンスによって、食育に熟知することができます。
栄養士・管理栄養士の専門は栄養や代謝、疾病との関わりといった、いかにも「理系」といった少し難しい内容が多いです。
対して食育インストラクターは、日頃の食生活で気をつけたいポイントやすぐに活かせる知恵などが多いです。
具体例をあげると、妊娠〜幼児期に厳選した場合だけでも以下のようなことを学べます。
- 妊娠・授乳期に摂りたい食品と避けたい食品
- 大人の食事から取り分けて離乳食をつくる方法
- ベビーフードとの上手な付き合い方
- 子どもの好き嫌いを克服するアイディア
このような内容を知っておけば、仮に悩めるママから相談された時に、問題を解決する具体的な糸口を提案することができますよね。
栄養士・管理栄養士の医学的・専門的な知識と食育インストラクターの実践的な食育の知識・知恵を兼ね備えておくことで、より詳しく指導することができます。
食育インストラクター×調理師
調理師は衛生管理を徹底し、美味しい料理を届けることができる、いわば国に認められた調理のプロ。
食育インストラクターとのダブルライセンスで調理を多角的な視点で見ることができます。
例えば、保育園の給食施設で働いている調理師の場合、給食提供だけでなく食育イベントのアイデアを求められる場合もあるでしょう。
食育インストラクターであれば乳幼児のお手伝いの方法について学ぶことができるため、年齢別に取り組むことができる調理方法を提案することができます。
1歳では「触れる」「振る」、2歳では「混ぜる」「ちぎる」などを目標に、実際に食材を使ったちょっとしたクッキングなども企画できるのではないでしょうか。
このように、一言「調理」といってもライフステージや身体状況などを踏まえて考えると、できることは人それぞれで大変奥深いです。
食育インストラクターと調理師を組み合わせることによって一人ひとりに対応した調理のアドバイスが可能となるでしょう。
食育インストラクター×保育士
ダブルライセンスとして個人的に最もおすすめするのは保育士です。
なぜなら、食育を企画するのは管理栄養士や調理師、実際に指導するのは保育士と分けている保育園がまだまだ多いからです。
そんな指導する立場だからこそ、食育の知識を身につけておくことは、子どもたちに伝える上で大変役に立つことでしょう。
また、保育園の保護者の中には、子どもの食に関する悩みを抱えた方が多くいます。
- 食に興味がなく、食べない
- 好き嫌いが多い
- 離乳食をどのように進めていけばいいか分からない
このような悩みに対して、具体的なアイディアを学べるのも食育インストラクターの良いところ。
悩みを管理栄養士と調理師と共有することももちろん大切ではありますが、保育園の保護者は毎日忙しく、答えを早く求めている場合もあります。
食育インストラクターの知識があればより早く保護者の悩みに回答することができるでしょう。
食育インストラクター×歯科衛生士
食事と密接な関わりがある歯。
食育の中にも「歯を正しく磨こう」という講座があるぐらい重要なことです。
歯の健康を守るためには歯垢と食事(とく糖分)についての理解が必要不可欠。
歯科衛生士の方が食育インストラクターを勉強することで、食の知識を踏まえながら歯をきれいに保つ指導をすることができます。
- おやつはどのような物をどれだけ食べるのが望ましいの?
- ジュースで歯は溶けるの?
といった食と歯について疑問に思う患者は多いものです。
このような疑問に答えることで、患者の歯の健康を守ることができます。
食育インストラクターの給料や年収は約300万円
食育インストラクターはどこで・どのように働くかにもよりますが、年収は平均約300万円ぐらいのところが多いようです。
おそらく食育インストラクターの働く場所として最も多いのは、保育園や学校、病院、老人ホームといった給食施設でしょう。
これらの給食施設は利用料をあらかじめ国から決められているところが多いです。
利益を目指す組織ではないため、年収が低い傾向があります。
その他にも、食品メーカーで働く人もいますが、こちらだと年収は約400万ほど。
競争率は高いですが、商品開発・営業企画・品質管理などの業務は専門性が求められる分野であるため、年収も能力に応じて上乗せされる傾向にあります。
一方、会社員としてどこかに務めるのではなく、料理教室の講師、テレビや雑誌などのメディアへの出演、コラムニストなどフリーランスとして働く方法もあります。
これらを聞くとキラキラした印象を抱くかもしれませんが、料理教室は地域の保健センターや公民館、もしくは自宅のキッチンを使って開講することができますし、現在はブログやTwitter、インタグラム、YouTubeなど情報を発信する媒体はいくらでもあるため、「稼ぐ」という手段は無数に存在します。
初期費用もそこまでかかりませんし、挑戦してみる価値は十分あるでしょう。
こちらは最低給与が保証されている訳ではありませんが、逆にいえば給与の上限もありません。
努力次第でいくらでも年収を伸ばしていくことができるということですね。
食育インストラクターの資格は履歴書に書ける?
もちろん、食育インストラクターは履歴書に書くことができます。
食品業界に就職・転職したい場合だと、食育の知識・スキルがあることをアピールして採用につなげる材料になるでしょう。
また、資格とは全く関係ない業界(食品業界以外)に就職・転職したい場合でも、目標を立てて毎日コツコツ勉強する継続力や、優先順位を考えて取り組む姿勢など、自己PRとして載せることができます。
履歴書への書き方はこちらの記事で解説しているので、詳しく知りたい方はぜひご覧ください。
食育インストラクターの資格は民間資格なので、履歴書に書いてもいいのか迷ってしまいませんか?そこで今回は食育インストラクターの資格を履歴書に書けるかどうか分かりやすく解説していきます!正しい履歴書への書き方もお伝えするので、ぜひご覧ください!
食育インストラクターの取り方
食育インストラクターは級によって資格要件が異なっています。
ざっくり説明すると、管理栄養士・栄養士・調理師・保育士・歯科衛生士など食育に関する資格を持っていない初心者は、プライマリーか4級からのスタートです。
プライマリーはがくぶんの「食育インストラクター養成講座」という通信講座で取得し、4級は推進校(協会が認定している専門学校や料理教室のこと)に通学して取得することになります。
そして3級からは資格取得要件が複雑化していきます。
- 食育に関する資格や栄養教諭といった国家資格を取得しているか否か
- 推進校への通学
- 資格認定研修会への参加
- 調理実技筆記試験や食育筆記試験の得点率
- 実務経験、食育活動報告、食育レシピの提案(1級のみ)
など様々な要件が組み合わさって認定されているので、ご自身の今持っている資格や学習に充てられる時間・費用などを加味して取得方法を選んでいくようにしましょう。
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