「食育アドバイザーと食育インストラクターって、どんな違いがあるの?」
「食育アドバイザーと食育インストラクターだと、どっちの資格がおすすめ?」
「食育インストラクターと食育アドバイザーって、どっちの方が難しい?」
食育アドバイザーと食育インストラクターは名前が似ている資格ですが、実際にどのような違いがあるのでしょうか?
資格取得のためのお金を払った後に、もっと自分に合っている資格があったと後悔するのは避けたいものですよね。
そこで今回は、食育アドバイザーと食育インストラクターの資格の違いを7項目に分けてお伝えしていきます!
どのような方にどっちの資格をオススメするのかも具体的に解説しているので、資格選びで迷っている方はぜひ最後までご覧ください♪
食育アドバイザーとはどんな資格?
食育アドバイザーとは、栄養・マナー・行事食といった食育の基礎知識から、NPO法人の探し方・食育活動ネットワークの構築といった具体的な実践方法まで網羅した人のことをいいます。
いわば、「食べることの大切さ」をアドバイスする専門家とも言えます。
食育インストラクターとはどんな資格?
食育インストラクターとは、食育の3つの柱を身につけ、社会で広く食育を普及していくことのできる指導者のことをいいます。
食育の3つの柱とは「選食力」「共食力」「地球の食を考える」を指します。
それぞれの具体的な学習内容は以下の通りです。
- 選食力:安全な食品の選び方や健康的な食習慣の養い方など
- 共食力:家族で食卓を囲む大切さや食事マナー・食文化など
- 地球の食を考える:食と環境の関わり方や食料自給率・輸出入・食料自給率など
以上3つの柱をベースに、健康的な食生活を指導できるよう学んできます。
食育アドバイザーと食育インストラクターの違い
食育アドバイザーと食育インストラクターは、名前の通り「食育」にまつわるアドバイス・指導をする資格であるため、正直なところ仕事の内容に関してはあまり違いがありません。
しかし、資格の概要・取得するまでのプロセスではいくつか違いがあります。
違いを見分けるポイントは、大きく7つあります。
- 認定機関の違い
- 階級制度の違い
- 学習内容・範囲の違い
- 学習方法の違い
- 受験方法の違い
- 難易度の違い
- 取得にかかる費用の違い
以下ではそれぞれのポイント別に違いを解説していきますので、どちらの資格取得を目指すか迷ってしまう場合には参考にして検討してみてくださいね!
①認定機関の違い
食育アドバイザーの認定機関は「一般財団法人 日本能力開発推進協会(JADP)」という所が行っています。
こちらの団体は、社会から求められる人材を輩出することを目的に、資格認定事業・研修・セミナー・コンサルティングなど幅広い活動をされています。
一方、食育インストラクターの認定機関は「特定非営利活動法人 NPO日本食育インストラクター協会」という所が行っています。
こちらの団体は、社会全体で健康な食生活を送っていくことを目的に、食育インストラクターを育成しています。
資格認定事業がメインであるため、それに付随して研修会が活発に行われているのも特徴です。
②階級制度の違い
食育アドバイザーは〇級といった階級がありませんが、食育インストラクターはプライマリー・4級・3級・2級・1級と5段階に分けて認定しています。
初級であるプライマリーでは、最も基本内容である食育の3本柱から学習が始まります。
そして、最後の1級では、実際に行った食育活動の報告と食育のレシピの提案まで求められるようになります。
このように、食育インストラクターは段階的にステップアップしていく資格となっています。
また、食育インストラクターの階級は食育の理解や実践レベル等で分けられているため、すでに管理栄養士や保育士・介護福祉士などの国家資格を取得している人は、プライマリー・4級を飛ばして3級から挑戦することができます。
3級からは取得単位がグッと増えたり、上記のような国家資格を取得した人が挑戦していたりするため、社会からはプロ向けの資格として認知されます。
③学習内容・範囲の違い
食育アドバイザーは、食育の目的・行事食・食事マナーといった基礎知識から、食育活動事例・NPO法人の探し方といった食育の実践方法まで学習していきます。
言い換えれば、「食育に特化した内容」を学ぶことになりますね。
一方、食育インストラクターは食育アドバイザーの学習内容に加えて、衛生管理や調理についても勉強していきます。
とくに調理に関しては、4級から「実習」「調理実技筆記試験」が資格取得要件に入ってくるため、実践レベルでスキルが向上していきます。
なぜこれほどまでに調理に関して学ぶ割合が多いのかというと、食育インストラクターの認定機関である「日本食育インストラクター協会」は、「全国料理学校協会」という料理技術の向上を目指した団体を母体として設立されているからです。
そのため、食育を行うには調理にまつわる知識が必要不可欠だと考えられ、調理の単位が多くなったのでしょう。
調理実習の有無は食育アドバイザーと食育インストラクターの大きな違いですね。
④学習方法の違い
食育アドバイザーを取得するためには、団体の指定した通信講座(キャリカレの食育アドバイザー取得講座)を受講する必要があります。
一方、食育インストラクターは各階級によって学習方法が変わってきます。
まず、初級であるプライマリーでは食育アドバイザーと同じで、団体の指定した通信講座(がくぶんの食育インストラクター養成講座)を受講しなければいけません。
そして、4級以上になると資格取得方法がいくつか増え、少し複雑になっていきます。
推進校(協会に認定された料理教室や学校のこと)へ進学する方法もあれば、研修会に参加する方法もあるのです。
推進校では料理教室と並行して食育の授業を受けたり、研修会では一日がかりの講義を受講したりして単位を取得していきます。
また、1級になると研修会はもちろんのこと、食育レシピの提案や1年以上の食育実務経験、食育活動報告など、実際に働きながら学習していくことになります。
食育アドバイザーは通信講座の受講のみで大丈夫ですが、食育インストラクターは通学や実践活動など負担が増える点が大きな違いと言えますね。
⑤受験方法の違い
食育アドバイザーは全3回の添削課題を提出後、ホームページで検定試験申込を行い、受験料の支払いをします。
上記が確認できたら試験問題が発送されてくるため、随時在宅で受験することになります。
一方、食育インストラクターは階級によって様々な受験方法があります。
まず、初級であるプライマリーは食育アドバイザーと同じで、在宅受験になります。
食育インストラクター養成講座では添削課題が全6回用意されていて、最後の6回目が資格認定試験になっています。
資格認定試験は、5回目までの添削課題の提出・返送が終わった後で受験することになります。
そして、4級以上になると推進校に行って必要単位を取得した後に試験を受ける、もしくは資格認定研修会を受講した後に試験を受けるといった受験方法になります。
⑥難易度の違い
食育アドバイザーは学習範囲が食育に特化されているため狭いですし、学習方法も通信講座一択でシンプルです。
受験も在宅でテキストを見ながらできるため、難易度としては易しめといえるでしょう。
一方、食育インストラクターは級によって資格取得の難易度が変わってきます。
まず、プライマリーは易しめです。
食育アドバイザーと同じく、通信講座でカリキュラム修了後、在宅で資格認定試験を受けることになります。
初心者でも十分チャレンジできるでしょう。
ただし、4級以上は資格取得方法にもよりますが、推進校に行って実習を受けたり研修会に参加したりしなければいけないため、普段忙しく働いている人や家をなかなか空けられない主婦には取得のハードルが高めです。
筆記試験が難しいというよりも、食育インストラクターの場合はとにかく資格取得要件が多いです。
研修会に関していえば、東京都と兵庫県にしか会場がありません。
推進校も調理実習や食育授業を受けなければいけないため、定期的に行く必要があります。
忙しい方には正直厳しいと思いますが、時間にゆとりがある人であれば、じっくり学べていいかもしれませんね。
⑦取得にかかる費用の違い
前述の通り、食育アドバイザーは通信講座の受講が必須となっています。
現在、団体の指定する通信講座はキャリカレの食育アドバイザー取得講座のみです。
こちらの通信講座の受講費用は、通常の申し込みで46,000円(税別)、ネットからの申し込みだと36,000円(税別)になります。
そして、食育アドバイザーの受験費用は別途5,600円かかるため、通信講座の受講から受験までトータル41,600円~51,600円ほど必要になります。
一方、食育インストラクターの取得費用は受験する級や、どの資格取得方法を選ぶかによって費用が大きく変わってきます。
食育インストラクターの初級であるプライマリーだと、食育アドバイザーと同じく通信講座の受講が必須であるため、まずその費用が必要となります。
現在、団体から指定されている通信講座はがくぶんの食育インストラクター養成講座のみとなっています。
こちらの通信講座の受講費用は39,900円で、受験費用は受講料に含まれています。
しかし、食育インストラクターは試験に合格しても、資格取得申請をしなければいけないため、別途6,600円が必要になります。
以上のことから、食育インストラクターのプライマリー資格を取得するには、通信講座の受講から資格取得申請までトータル46,500円ほどの費用となります。
また、4級以上を合格するとなると、通信講座ではなく推進校や研修会での単位が必要となってきます。
推進校は独自で授業料を設定できるため、一概にはいえません。
通学を検討する場合は、通えそうな教室をいくつかピックアップして、入会金・授業料・テキスト代など必ず比較するようにしてください。
そして、研修会費用は10,000円〜25,000円ほどかかります。
加えて、研修会受講後には試験を受けることができますが、5,500円~1,1000円ほどかかります。
さらに上記でも説明した通り、4級以上でも合格したら資格取得申請をしなければいけません。
4級・3級では6,600円、2級で14,300円、1級で27,500円かかります。
したがって、取得する級によっても金額は変わりますが4級以上だと、研修費用+試験費用+申請費用の総額22,100円~63,500円かかる見込みになりますね。
しかし、推進校に通う場合は別途授業料がかかってしまいますし、研修を受けるとなると会場は東京都と兵庫県に2ヶ所しかないため、場合によっては交通費もかかることになるでしょう。
このように、食育インストラクターは各級によって取得費用の差が大きい資格となっています。
食育アドバイザーと食育インストラクターとどっちがおすすめ?
ここまで食育アドバイザーと食育インストラクターの違いを見てきましたが、実際どっちの資格の方がおすすめなのでしょうか?
結論を言うと、「おすすめする人が異なる」ということになります。
それぞれの資格は取得する人の目的や状況によってどちらがベストかは変わってきますので、以下で具体例をあげてどちらの資格がおすすめかをお伝えしていきますね!
食育アドバイザーをおすすめする人
- 食育の基礎知識から実践するスキルまで「食育に特化した内容」を学びたい人
- 様々な勉強方法を模索するのではなく、通信講座で決められたカリキュラムに沿って学習したい人
- 家事・育児・仕事などプライベートが忙しく、勉強や受験を在宅で行いたい人
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食育インストラクターをおすすめする人
- プライマリー:食育の基礎内容→1級:普及活動の実践まで、階級ごとにスキルアップしたい人
- 食育をベースに衛生管理・調理技術など幅広い知識を身につけたい人
- 通信講座・推進校への通学・研修会への参加など様々な方法で食育を学びたい人
- 費用・時間にある程度余裕があり、じっくり腰を据えて食育を勉強したい人
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